ここからサイト内の主要カテゴリメニューです


パパッとわかる お金の基礎知識

【第35回 家計のトンネル】

浅村FP事務所 ファイナンシャル・プランナー 浅村由美

人生の中でお金を貯めにくい時期は、トンネルの中にいると思ってください。第35回は、特に高校生や大学生の子どもを抱えた世代に知っておいてほしい「家計のトンネル」についてみていきましょう。

●借金を増やさないという意識を!

子どもが高校生、大学生の間は、家計はトンネルの中にいると考えることができます。このトンネルには、教育費という大きなお金のかかるライフイベントがつまっているのです。この時代は、多くの人がなかなか思うように貯められません。それを、貯めなければ!と頑張りすぎてしまうと、無理な節約に走ってしまったり、体の声を無視した働き方になってしまったり、家族の幸せからは離れてしまうことにもなってしまいがちです。この時期は貯めることにこだわらず、できるだけ借金をせずに乗り切ることを大切に過ごしていくのもひとつの方法だと思います。具体的には、教育ローンという名前の借金をなるべくつくらないようにしましょう。場合によっては利用せざるを得ないというケースもあると思いますが、その場合は、それを親が返済するのではなく子ども自身に返済させるという選択肢も考えてみてください。

人生には貯め時が3回あるという話を、前回しました。
1回目は独身時代&共働き時代、2回目は子どもが小学生の時代、3回目は子どもが独立後の時代です。今まさにトンネルの中にいるという世代は、貯め時は人生で残り1回きりになります。一度、子どもが独立した時に自分が何歳で、定年まで何年あるのかを計算してみましょう。10年ぐらいあるというように長い人は、子どもが独立してからでも十分老後資金をためる時間があります。一方、短い人は、子どもが独立してから老後資金をためる時間があまりありません。その場合には、家計のトンネル時代に前倒しで貯めることが難しいとしたら、長く働き続けられるような準備をしたり、心積もりをしたりしておきましょう。


家計のトンネル時代は借金をふやさず乗り切ろう!
バックナンバー

ここからフッターです